ねじりが生み出す美しさ・・理想に近づくフルオーダーマリッジリング
フルオーダーのリングはサンプル作りから始まります。
サンプルにはシルバーを使って、いろいろな角線で試していきます。また、ねじりを入れて試していきます。(写真の白い棒のようなもの)
角線のちょとした太さの違いで出来上がりのボリュームが変わってきます。
ねじりを入れる方法もいろいろ試してみます。ハンドドリルを使うとピシッとした曲線に、手でひとつひとつのねじりを入れていくと、やわらかい感じの仕上がりに。最初はただの角線だった素材に、表情が生まれていきます。
お客様が思い描くねじりの形とはどういったのものなのか・・。
理想に近づくように、この段階でしっかりとイメージを固める大切な作業です。
【成型・試作】
ねじりのイメージが固まったら、火を入れて金属を柔らかくして丸くつなぎます。この段階でも、つなぎ部分をどうするかなど、何種類かサンプルを作っていきます。
例えば、リングの下部分はサイズ直しの事を考えてねじり無しにするか、デザインのイメージを崩さないよう試します。また、リングの内側も面をつけるとサイズが0.5〜1くらいかわるので、それを踏まえてサイズを調整も行います。
やってみないとわからない事、やってみて納得する事。それを知るために実験を繰り返すサンプル作りは、フルオーダーリングの核になるといっても過言ではありません。
【出来上がり】
サンプル作りの実験の結果、その中から一番良いものを原型として使い、そこから型を取り、プラチナで鋳造(熱で溶かした金属を型に流し込んで現物を作る)します。
シルバーとプラチナは質量が違い、プラチナの方が重いので、鋳造されてきたリングは、落ち着いた銀色のしっとりとした重さのあるものになって、手元に戻ってきます。
ねじりが生み出す雰囲気を壊さないように、指当たりなどを丁寧にヤスリがけし、内側を磨きます。
表面をつや消しで仕上げることでやわらかい印象に。よく見ると、ねじねじの間隔は均等ではないけれど、手仕事感があってそこにも素朴な優しさを感じられます。
【シンプルでもこだわりがたくさん】
一見シンプルなリングですが、たくさんの工程を経ることでイメージにあったリングを作ることができるのも、フルオーダーの魅力です。
ぜひ、みなさまの理想のリングを作るお手伝いをさせていただけるとうれしいです。