教えて!ブライダルリング・ポミエの女性職人に聞く「手打ち刻字のこと」

ジュエリーについて
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みなさん、刻字という言葉を聞いたことがありますか?
指輪探しを始めた方や、指輪に詳しい方は、目にしたことがあるかもしれませんが、「まったく聞いたことがないよ。」「聞いたことはあるけど、実際はどういうものなのかわからない。」という方も、いらっしゃると思いますので、こちらで刻字について詳しく解説していきたいと思います。

これが刻字です

リングの内側に、文字や数字、記号が刻まれているものを、見たことがありますか?

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これらは、手打ち用の「刻印」という鉄製の工具と、金槌を使って刻みます。

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こちらはポミエで実際に使用している手打ち用の「刻印」の写真です。
大文字のA〜Zをはじめ、色々な種類があります。

文字と記号

・アルファベットや数字などの ” 文字 “ の刻印で刻んだものを「刻字」と呼びます。

・ハート形や星型などの“ 記号 ” の刻印で刻んだものは「刻印」と呼びます。
 (刻印を刻印で刻む・・・少しややこしいですね。)

指輪に「刻字」を刻む場合、一般的にエンゲージリング・マリッジリングには、輪っかの「内側」に刻みます。

しかし、ポミエでは「葉っぱ」などのメインモチーフになる刻印を、外側に打つこともあり、人気の加工のひとつとなっております。

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代表作:葉末マリッジリング

職人がひとつひとつ手打で行う刻印

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この鉄製の工具の尖った先の方に、小さなアルファベットや数字が見えますか?
肉眼では見えにくほどの大きさですが、この小さな小さなハンコのような凸型が金属に刻まれます。

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「刻字」の刻印で「 R I N G 」をつくってみました☆

ちなみに文字以外の、ハートと星の「刻印」は、こんな感じです。

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この凸型面を、指輪の内側に当てがい、刻印の反対側を金槌で叩き、ひとつひとつ刻んでいきます。

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この作業をする際、ルーペを使って、寸分たがわず正確に位置を確認します。
また見定めた位置からずれないように、指で固定しながら打っていくには、大変に高度な技術が必要になります。

ポミエ女性職人談「刻むための力加減は、長年の”感”といいますか、刻印のサイズや、刻まれる側の金属の質に合わせて、微調整しています。その力の調整をしながら、おおよそ3~5回ほど金槌で打ち付け、正確に、そして美しく刻みます。」

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「慎重に、慎重に。」
指先の感覚と、経験を頼りに。

つづく

今回は刻字の世界の入り口です。

刻字って、入れる方法も選べるの?

に、さらに深く刻字の世界をご紹介していますので、是非合わせてお読みください。