変化を楽しみ、共に歩む「銀糸マリッジリング」

お渡し日記
post46

歩みとともに変化する、
それも楽しみのひとつ

今回のブログはお渡し日記ではないのですが・・・。

お客様が現在ご使用中の指輪のお写真を撮らせていただくことができたので、観察させていただくことにしてみました✨

ご使用年数は約4年間。

サンプルと並べてみます。

※質感を損なわないように加工せず撮ったままの写真を使います。
少し暗いかもしれません。

post46-2
↑1枚目:ご使用いただいたままの状態です。

post46-3
↑2枚目:サンプルの写真です。

1枚目、お使いいただいている指輪はWG(ホワイトゴールド)のメッキ無し、つや消し加工にて承ったものです。

※メッキ加工をすると白さが際立つ色味になります。
お客様の指輪は金属本来の色でオーダーされました。

当店の現在のサンプル内にはメッキ有りのものしかなかったのですが、色味というより指輪の面持ちの違いを見ていただくため写真を見比べます。

post46-4
↑3枚目:上がお客様の指輪、下がサンプル

彫りの鋭さが薄まり、その分エッジの捉える光がまろやかに、影のたくわえ方に深みが増しています。

特におもて面と側面の間、角が取れて少し角度がついています。

個人的にこの角度の入り方が、自然に生まれた美しさでかっこいいと思います。

次に光の入り方を見てみます。
post46-5
↑4枚目:向かって左がお客様の指輪、右がサンプル

写真撮りの下手さは・・この際、置いといて・・です。

彫りのひとつずつに光が当たっているサンプルに比べ、彫りが浅くなっている為大きな面で光を捉えています。

輝きに力強さがあります。

また、サンプルはつや消し加工による光の拡散で細かく輝いているように見えます。

お客様の指輪はつや消し加工が取れ、表面がなめらかになったのでより強く光っています。

しかし、ギラつく光り方ではありませんね。「照り」といいますか・・・、とろみのある美しさです。

これ、角がなめらかになったので光がそこにあつまり、とろみのある輝き方をしているのかもしれません。

ちなみに光源は影の入り方から見てとれますが、手前から二つの指輪の中間に来るようにしました。

彫り自体が鋭い時は光を弾くような軽やかな輝きをしていますが、お使いになるうち光を抱くような優しい輝き方をするように変化したと思います。

次に超音波洗浄してみました。
post46-6
↑5枚目:外した指輪を超音波洗浄後。

彫りの中まで細かく洗われ、輝きに煌びやかさが宿りました。

サンプルと比べると貫禄のようなものを感じます。

貫禄・・・
余裕とも言えるかもしれません。

このあとはメンテナンス

お預かりしたお客様の指輪、このあと彫りを復活させてつや消し加工を施し、新たな姿を手に入れます。

それって新品と一緒じゃない?

と思われるかもしれませんがそれは少し違うのです。

クリーニングやメンテをしながら使い込むことで、他にはない美しさが宿るからです。

もちろん新品には新品の素晴らしさがあります。

どちらが良いということではありません。

初めましてのときめきも、気のおけない安心感も、どちらもかけがえのないものですから。

感想

きらきら輝く新品の頃から初々しい美しさを経て、たくさんの思い出を受け止める余裕のある姿。

お使いになるその方にしか生むことのできない、経年変化がもたらす『味』を見させていただきました!

どんなものにも生まれた瞬間があり、一歩踏み出すときがあり、共に歩む時間があります。

自分たちの送り出す指輪にはどの時も晴れやかに、美しく輝いていてほしいです。
見た目だけでは語れない美しさをもって、皆様と共に歩んでいてほしいのです。

だから生まれたてほやほやの指輪をお渡しすることも、メンテナンスで磨きのかかった指輪をお渡しすることもどっちも大事で大好きです。

なんて、あらためて考えさせていただいた、楽しい1日でした。